またまた主役はジェイク・ジレンホール。
この主役の男、仕事ができる。
仕事ができる=行動力がある。
まさにイケイケの営業マン。
目的完遂のためなら手段を選ばずとことんやる。
不動産屋ならもう人が住んでる安くて良い物件で客を呼んで、違う物件を契約させる。
私のお店、レッドスクウェアのようなクラブマネージャーなら、キレイな女の子がいると嘘をついたり、可愛くないのを可愛いと言ってお客を呼ぶ。
商品セールスなら詐欺ギリギリのところで売る。
経営者ならトコトン業者から値切り、同業者は潰そうと策を練る。
頭の回転も速いし弁も立つ。
そう、ビジネスマンとしてすこぶる優秀なのだ。
そこで疑問だ。
この映画の冒頭、彼はフェンスやマンホールなど鉄を泥棒して鉄くず屋に売りに行く。
そしてそこで働かせてくれと自分を売り込む。
そう、働きたいのに無職だった。
上記のようにバリバリに仕事ができる男がなぜ無職で貧乏なコソ泥だったのか。
確かにプライベートな人付き合いは下手そうだが、仕事上の付き合いは大丈夫そうだったし。
この映画の中の始まりで彼は、ただの貧乏なコソ泥だった。
それまで何をしていたのか。
これがよくわからない。
この主役が18歳ぐらいで才能が開花した物語ならわかるが。
ストーリー的にこの映画を見て思い出したのは、漫画「ハッピーピープル」の豊田商事事件を描いた話。その社長が自宅マンションで殺されるのを報道陣が見殺しにした話だ。
この漫画はおもしろい。
この映画のテーマは何だったのか。
目的完遂のためなら何をやってもいいわけじゃないよ。
倫理と人の気持ちも考えて。かな。
最後に、ジェイク・ジレンホールの演技は素晴らしかった。
愛想笑いと病的な目がうまかった。
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